最低賃金で韓国の老人ホームでフルタイム勤務している「わたし」です
2024年の最低賃金が上がったことにより、私の給料も上がることになりました。
最低賃金が上がれば給料も上がるので私の最低賃金への関心もおのずと高まり、韓国の最低賃金について色々調べてみたので記事にします。
この記事では以下のことについて紹介します。
韓国最低賃金の推移
早速ですが、2017年~2024年までの韓国最低賃金の推移を表にまとめます。
年 | 賃金(1時間/원) | 上昇率%(前年比) |
2017 | 6470 | 7.3 |
2018 | 7530 | 16.4 |
2019 | 8530 | 10.9 |
2020 | 8590 | 2.9 |
2021 | 8720 | 1.5 |
2022 | 9160 | 5.1 |
2023 | 9620 | 5.0 |
2024 | 9860 | 2.5 |
とくに2018年~2019年は上昇率10%と大きく上がったことが分かります。
日本の最低賃金は地域別に決められますが、韓国の最低賃金に地域差はなく全国一律で適応されています。
ちなみに1週間に15日以上働くアルバイトやパートタイム勤務をする方の2024年の最低賃金は11832ウォンです。
アルバイトは正社員よりも受け取る給料や社会保障が手厚くないので、そういった面で時給が高くなっているようです。
2024年 最低賃金で働く私の月給はいくら?
私は2023年4月から韓国の最低時給(9620ウォン)で正社員でフルタイム勤務(1か月209時間)働いていてきました。
2024年1月からは新たな最低時給が適用されることになり、いくら給料が上がるのか調べてみました。
時給 | 月給 | |
2024 | 9860ウォン | 2060740ウォン |
2023 | 9620ウォン | 2010580ウォン |
2024年から毎月50160ウォン給料が上がることになります。
正直申し上げますと、現在の職場は私がどれだけ仕事をうまくやっても努力を認め給料を上げてくれるなんてことはまずありません。
しかし、韓国では雇用主と労働者の代表が物価や社会情勢にあわせて賃金を調整する最低賃金委員会が開かれ、毎年すこしずつ賃金が上がっています。
それに伴い私の給料も自動的に上がっていくことになります。
今年の最低賃金委員会ではついに最低賃金が1万ウォン台の大台に乗るか否かが注目されていましたが叶わず…。
24年の最低賃金は限りなく1万ウォンに近づいているのを見ると、2025年の最低賃金が大台に乗ることも夢ではありません。
働いていなければ韓国の最低賃金なんて気にも留めませんでしたけど、1か月で5万ウォン、1年で60万ウォンも年収に差が出るとなると毎年注目せずにはいられません。
韓国の最低賃金はどのように決まるのか
韓国の最低賃金は、최저임금위원회(最低賃金委員会)で決定されます。
労働系と経済系という二つの派閥(計26名)が激論を重ねて決定します。
労働系側の人間は労働者側の視点で物価の上昇による生活苦を理由に最低賃金の更なる上昇を主張し
経済系側の人間は生産ラインの費用高騰を憂慮し、賃金の更なる上昇を拒みます。
激論に激論を重ね、最終的には投票により最低賃金が決定されます。
最低賃金の上昇は社会にどんな影響を与えているのか。
賃金が上がるのはいいことだ!と思われますが、最低賃金の上昇は社会に悪影響も与えます。
最低賃金が社会に与えるネガティブな影響は以下の二つです。
①最低賃金が上がると、雇用が減る
②最低賃金が上がると、物価が上がる
①最低賃金が上がると、雇用が減る
最低賃金が上がると困るのが会社です。
人件費を下げようと社員を首にしたり、新規の雇用を控えます。
また人件費の高騰が理由で倒産する会社も増えます。
以上のことから雇用状況が悪化し、就職難となります。
②最低賃金が上がると、物価が上がる
最低賃金が上がると生産ラインにかかわる労働者へ支払う賃金が増加します。
それにともない私たちがスーパーで購入する野菜や果物、菓子などの価格も上昇します。食堂で食べるキムチチゲの値段も上がります。
2018年は最低賃金が前年比16%近く上昇しましたが、その年の物価の上昇と雇用の悪化はすごかったらしいです。
以上の2点のネガティブな影響をできるだけ社会に及ぼさないように 最低賃金委員会 は 物価と雇用のバランスを加味して慎重に最低賃金を決めているのです。
最低賃金はただ上がればいいってもんじゃない。
まとめ
私は韓国の最低賃金で働いているので、ついつい深堀してしまいました。
最低賃金がだれによって、どのように、どういった観点から決定されるのかについて知れて私的に面白かったです。
最低賃金は毎年7月ころ決まるそうなので、今年も最低賃金について注目していこうと思います。
韓国の最低賃金が社会に及ぼす影響についても知り、単に <給料上がったひゃっほー!>と喜ぶだけでなく、物価&雇用に及ぼす影響なども注視していきたいと思います。
何はともあれ、私の給料は今月から5万ウォンアップです。
ひゃっほーーーー!!!!
コメント