韓国で4歳の日韓ハーフを育てている日本人の「わたし」です。
教育熱が高い韓国では小学校入学前にハングルは身につけておかないと授業についていけないと聞き、外国人ママの私は不安でした。
そこで3歳ころからハングル教育をはじめましたが、一向に読めるようにならない。
自慢じゃないんですけど親のわたしから見て娘は文字の認知能力が高く、アルファベットは1歳台、ひらがなは2歳台で、文字を見て音声化できるようになりました。
というのが、アルファベットは26個、ひらがなは50個なのに対して、ハングルは母音と子音の組み合わせによって無数に文字が増えるじゃないですか。
大人ならハングル表で가 갸 고 と覚えても混乱しないんですけど、子どもってまだ論理的思考がそこまでできないので、ㄱ+ㅏ = 가 を理解するのが難しい。
가 を覚えたかと思いきや よく似た 기 をみて 「가 か」 と読む。
ちょっとした違いを子どもは認知するのが難しい…。
幼児にハングル教育ムリゲーじゃん!!
悩んだ私は親しい韓国人ママ友に相談したところナイスなアドバイスを頂き、お家でなんちゃってハングル教育をスタート!
それに加え幼稚園でハングルの授業が始まり6か月が過ぎ、4歳5か月現在の娘はあっという間に簡単な文章ならたどたどしくも読めるようになりました!
娘の様子を見てきて分かった「韓国の子どもはどうやってハングルを覚えるのか?」について我が家やハングルの教材、ハングル教育・最近の韓国のトレンドについてお話しします。
韓国の子ども、ハングル教育のトレンド
文字単体ではなくハングルを単語でそのまま覚える
幼児期の子どもは視覚重視で、認知能力は十分に育っていません。
そんな子どもにハングル一覧表を見せて、小さな変化で音が無限に変化するハングル文字を覚えさせるのは苦行でしかありません。
私は最初ひらがなのように一文字ずつハングルを教えなければいけないと思っていましたが、最近の韓国のハングル教育のトレンドはそうじゃないんです。
子どもが無理なく楽しく文字を覚えるための方法は 文字単体ではなく、単語を見てそのまま覚えるなのです。
つまり、
大人がハングルを学ぶときは母音と子音がくっついてㅂ ㅓ ㅅ ㅡ → 버스 (バス) と学びますが、
子どもの場合 「버스」 という単語カードを見せて、そのまま「ボス(日本語で言うバス)」だと教えます。
そのように子どもが読める単語をどんどん増やしていくと、いつの間にか子どもがハングルを読めるようになっているのです。
これは韓国人のママ友に教えてもらった方法で、初めて聞いたときは私も半信半疑でした。
でもこの方法は韓国の大手通信教育のハングルの教材や市販のハングル教材にもがっつり共有されているメソッドです。
我が家の取り組み
ハングル表によるハングル教育をやめて単語単体で文字を教えていこうと決めた我が家の取り組みを紹介します。
私が3歳の頃、やってたハングルのお勉強だよ。
ハングル教材
ハングルドリル
まず使った教材はこちら。
書店で1990ウォンで買えるベストセラーのミニドリルです。
今は値上がりして2990ウォンになっています。
シリーズいろいろあるんですが、イラストが多いので「ハングル スギ(ハングル読み)」を買いました。
まずこちらに乗ってる単語を紙に書いて冷蔵庫に貼っていきます。
私が指さしながら読んで、娘にスタンプを押してもらいます。
何度か繰り返したら覚えてくるので、今度は娘が自分で読めるようになったらスタンプを押してもらいます。
仕上げとして確認テストをします。
ドリルに目隠しして、付箋に書いた文字を対応のイラストに貼れるかチェックします。
このように読めるハングルの単語をどんどん増やしていきました。
10個くらいずつの単語を読んでスタンプ押す勉強なので1分くらいで終わりますが、一日2~3回くらいやります。
お座りして取り組む勉強じゃないので、さっさと終わります。
ハングルドリルはどんなものを使ってもOKですが、確認テストをするときにイラストが多い教材を選んだほうがいいと思います。
ハングルカード
ハングルカードは韓国人のママ友にお勧めを教えてもらいました。
たとえば바나나(バナナ)という単語の中にはイラストのバナナがあったり、무지개(虹)という単語カードは文字の色が虹色であったり。
私は結局購入しなかったんですけど、文字にイラストをつけて単語にイメージをつけて記憶を強化する教材は韓国の通信教育でもよく用いられる方法です。
私がなぜ韓国の通信教育について知っているかというと、主要な3社の通信教育(日本で言うこどもチャレンジみたいな)の無料体験を娘にさせてみたからです。
(我が家は費用対効果を考えて、無料体験はしたけど通信教育は受講していません。)
そのハングルのカリキュラムでも動画&紙教材では子どもの興味を引き出すためにイメージハングルカードの手法が使われていました。
どこの通信教育でもハングル半切表(日本語で言う50音)のように理詰めで子どもにハングルを教える会社はなかったです。
こちらは娘の幼稚園で使用したハングル教材ですが、こちらも車道(차도)はイラストの道路で、歯磨き粉(치약)は歯磨き粉のイラストで表現されています。
韓国ではこんなふうにイメージで子どもに単語でハングルを覚えさせるのが幼児にハングルを教える最近のトレンドとなっているようです。
これ実際意味あるの?文章読むとき応用がきくの?って思うじゃないですか。
でもね、勘のいい子は소방차を覚えたら、소방차 の 차 が 자동차 の 차 であることに気付きます。
そのようにして徐々に読める文字を増やして、いつの間にかハングルが文章でスラスラ読めるようになっている。
これがイメージで単語を覚えさせる理由なのです。
幼稚園でのハングル学習
幼稚園ではハングルの時間があるようで、娘はこの時間にハングルを読むコツをつかんできたようです。
4歳になってからは私も仕事で忙しく上で紹介したようなハングルの勉強をしていませんでしたが、親がフォローしなくても勝手に読めるようになりました。
幼稚園のハングル教材 「까르르 한글」
幼稚園のハングル教材はいろんな会社のものがあるようですが、娘が通っている幼稚園の教材は カルルハングル でした。
内容はやっぱりイラストでイメージさせる感じのもの。
教材は出版社のホームページと連動していて私は自宅ではやったことないけどスマホで教材のQRコードを読み込めば動画も見られます。
紙教材&動画&ネイティブの先生の解説であっという間にハングルをマスターしました。
幼稚園のハングルの授業が娘に一番効いたと思います。
ハングルが読めるようになった後の取り組み
ハングルがある程度読めるようになった後は、ちょっとずつでも音読練習が効果的だと思います。
簡単なハングル音読教材
我が家が採用したのはこちらの教材。
「ハングルを勉強した後に読む 初めての音読練習本」
娘にピッタリだと思い買いました。
今は2冊家にありますが、全部で4冊のシリーズ本です。
一ページ分の分量が少なく、イラスト多くて幼児が嫌にならずするする読める幼児の音読にもってこいな本です。
寝る前に気が向いたときに読んでもらってます。
余談なんですけど娘とハングル勉強していて驚いたのが、韓国で育った娘は日本育ちの私が聞き取れない音の違いを3歳時点で正確に理解しているということ。
私は未だにㅊ⇔ㅈ ㅂ⇔ㅍ や パッチムの ㅇ⇔ㄴ は聞き取れませんが、娘は聞き取れるし発音できます。
私の韓国語の発音は違うと指摘してくるし、傍で聞いてた韓国人夫も娘の指摘は正確だと言います。
でもね普段の生活では韓国語の発音が完璧じゃなくても全然困らないんです。
仕事場の韓国人は私の発音が多少違っても聞き取ってくれるし、業務上困ることはほぼないんです。
聞き取れない私が困るのが、書きとれないこと。
何度単語を書いて覚えても、ㅊ だったっけ? ㅈ だったけ? と迷います。
でも聞き取れる娘はそういう苦労はしないんだろうなぁとうらやましいです。
まとめ
娘は韓国で義務教育を受ける予定なので、ハングルをちゃんと読めるようになるのか不安でした。
3歳からちょっとずつ自宅でやったハングル教育でしたが、認知力が育っていない幼児は大人のように半切表で覚えようとしても無理です。
最近の韓国のハングル教育のトレンドを取り入れた家庭教育と韓国人の先生による幼稚園での教育で娘はあっという間にハングルが読めるようになり、ほっとしているところです。
韓流ブームでハングルを勉強する日本人も多いかと思いますが、大人がハングルを覚える方法と子どもが無理なくハングルを覚える方法はちょっと違うということがこの記事で伝われば幸いです。
コメント