韓国の老人ホームで仕事をはじめて一か月ちょい。
仕事を始めた経緯は下の記事からご覧ください。
私は在韓5年目の30代です。3歳の娘と韓国人夫の3人家族です。
週5の9時~18時勤務で、週末も時々勤務が入ります。
今日は仕事をして得たもの、失ったものについて気ままに書いていきたいと思います。
得たもの
1.収入
明日ははじめての給料日です。
海外で暮らして思うのが、自分の裁量で動かせるお金がないと不安だということです。
働く前は夫からはクレジットカードを渡されて、生活費や備品購入等、「暮らしに必要なら制限なく使っていいよ」と言われていました。
在韓日本人はこのタイプの方多いと思うんですが、みんなが口をそろえて言うのがカードで生活費を渡されると
という不便な点があります。
たまに帰国すると親にお小遣いを渡したいんだけど、そのお金がない!
自分で稼いでいないから夫にくれとも言えない、という状況にもやもやしました。
親は未だ健康で働いていて、たまにお小遣いあげるとすごく嫌がられるけど、いつまでも元気じゃないからね。
それは韓国の老人ホームで働いていてますます思います。
私も両親もいつまでも働ける身体のままじゃないんだよね。
いつか動けなくなって人の世話になる日が来る。
親にその日が来た時、海外にいるから何もできないのは嫌なんで若くて健康なうちに働きたいと思います。
2.社会とのつながり
今の職場はほんとストレスフリーです。
韓国の同僚は50~60代くらいのおばちゃんたちなんだけど、いろんな人がいるけど、私はみんなきらいじゃないです。
むしろ、同僚が入院したら見舞いに行きたいとか、亡くなったら葬式に駆けつけて号泣しそう(仮定がすべて不謹慎)という心になるくらい仕事してて大切な人たちになりました。
同僚たちがシオモニ(姑)やママ友だったら、こんな感情にならなかったと思う。
毎日顔を合わせて力を合わせて、同じ釜の飯を食って、職場の困難を一緒に乗り越えている仲間だから好きなんだよね。
同僚のおばちゃんたちも何かと子育てしながら働いている私に気を遣ってくれるし、子どもが熱だしたときは勤務変わってくれたし、いろいろ助けられてます。
韓国のおばちゃんたち、個性豊かだけど情があってすき。
日本ではあんなに仕事に行くのが嫌だったのに、韓国の職場は今まで一度も行きたくないと思ったことがないんです。
仕事内容と職場の雰囲気が自分に合っていると感じます。
韓国で楽しく働けていることに感謝します。
3.韓国語力
勉強しないとと思いつつ、私は普段の生活では韓国語の勉強をほぼしません。
テレビもみないし、本も読みません。
今の職場に通いだして韓国語に毎日9時間も晒されて…
そりゃもう韓国語伸びるしかないわな。
この一か月で使いこなせる動詞や覚えた名詞はたくさんあると思います。
ただ会話力とリスニングは伸びたと思うけど、読解や作文はさほど伸びてないと思います。
読解と作文はお座りしてお勉強しないとなかなか伸びないんで、勉強嫌いの私は避けたい分野であります。
まだ働きだして一か月なので、一年、二年と働けば全く働いていない自分と比べると大きく差が出ると思われます。
給料もらいながら、韓国語の勉強ができてお得。
職場で交わされる韓国の年配の方が使う韓国語が聞き取れたら、怖いものなしです。
4.スリムな身体
働き出して1か月で2キロ痩せました。
これは単純に消費カロリーが増えたからだと思います。
1日中、動きっぱなしだから~
食事量はむしろ増えています。
昼は社食をがっつり食べているし、差し入れでチキンとかケーキとか、アイスクリームなど食べているのに痩せていく。
代謝が落ちる中年なのに、何も意識しないで2キロ痩せるのはすごいです。
子どもを産んで3年、この2キロを落としたいと思ってなんども失敗していたので。
願わくばあと2キロ痩せたい。
5.規則正しい生活習慣
仕事始めて朝7時に起きて、娘と共に9時頃寝る生活をしています。
娘の寝かしつけの時には娘より先に私が気絶します。
おかげで携帯のスクリーンタイムも大幅に減りました。
今は1日2時間くらい。
仕事始める前はやることなくてぼーっとYouTube見てたんで1日5~6時間だったんです。
仕事にまつわるストレスフリーで身体的・精神的に健康な生活を送っていると思います。
まとめると得たものは収入、社会とのつながり、韓国語力、スリムな体、規則正しい生活習慣の5つです。
在韓生活で私が欲しいと思っていたものすべてが手に入った感じ。
失ったもの
1.家族との時間
最大にして致命的なんですけど、家族との時間は減りました。
3歳の娘との時間
娘が幼稚園に通いだしたタイミングで仕事始めたんですけど、お迎えが遅くなるので娘にいつも泣かれています。
幼稚園のバスで登園したら勤務が間に合わないので、毎日チャリで幼稚園まで送っているのですが、自転車の後ろで泣きながら登園しています。
泣く理由は
幼稚園にいったらお母さんに会えなくてさみしいから
保育園時代は16時にお迎えに行っていて、2時間遅くなっても大丈夫だと思っていたのは私だけだったようです。
娘曰く、早く迎えに来てくれるんなら泣かないで幼稚園行くそうです。
その言葉を聞くととても切なく、悲しいです。
大変申し訳ないんだけど、仕事を辞めたくないんで娘と毎日よく話して納得してもらってます。
平日休みの日が週1,2回あるので、その日は早く迎えに行って一緒に思いきり遊んでます。
一緒にいる時間は減ったけど、その分娘の気持ちをよく考えて楽しい時間を過ごせるように工夫はしています。
あと、心配なのが娘の日本語力。
私と過ごす時間が減って、大幅に韓国語時間が増えて相対的に日本語時間が減りました。
娘の日本語の維持のために何をしようかと最近いろいろ考えています。
夫との時間
夫との時間も減りました。
一緒に過ごす時間が少ない分、会話も減りましたが、仲は今まで通りいいと思います。
週末、私が仕事の時は娘を夫に預けてるので夫の育児の負担は増えました。
文句も言わず頑張ってくれる夫に感謝。
娘と夫の協力があって働けていることを感謝したいです。
よく考えてみたんですけど、失ったものは家族との時間以外ないと思います。
まとめ
韓国の老人ホームで勤務して1か月。
得たものと失ったものについて考えてみました。
私にとっては得たものが得たものが多いですが、特に娘にとっては負担が大きいと感じます。
そのことを考えると切ないですが、この選択を娘に理解してもらえるように説明して、勤務時間以外は子どもと穏やかに関わっていけるようにします。
スティーブ・ジョブズは死ぬ前に後悔していることを聞かれたとき、「富や名声を追い、家族との時間を大切にしなかったこと」だと答えました。
私の仕事は名声とは無縁ですが、働くことに集中するあまり「家族との時間を大切にしなかったら後悔する」ということを念頭に置き、自分と家族にとってより良い時間の使い方を心がけていきたいと思います。
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